【連載第17回】ガスと電気をセットで販売する企業ができるって本当?
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今回は電気やガス等、様々なエネルギー関連の商品を一手に扱う「総合エネルギー企業」を取り上げます。
1. 電気とガスをセットで販売?
そうなると「うちは電気とガスをセットで売ります」というような、総合エネルギー企業とも呼べる会社が出てくることが予想されます。
新しく電力事業に参入する事業者にとっては、都市ガスの自由化はビジネスチャンスの拡大ととらえることが出来ます。
セット販売により売り上げのアップが望めますし、顧客からの質問に答えるカスタマーセンターや請求書発送などの実務を、ガス事業でも活用することが出来るため、業務の効率化も望めます。
2. ヨーロッパに続いて日本でも総合エネルギー企業誕生?
英国の調査機関が行ったアンケート調査によると、ガスと電力の両方を利用している消費者の約7割がセット販売を活用し、同じ会社から購入しています。
このように日本でも電気・ガス・石油・通信などをセットで売る企業が出てくるはずです。
既存の大手電力会社がそうなっていくのか、もしくはガス会社や通信会社がそうなるのか、その他の新興企業がそうなっていくのかは今の時点ではわかりませんが、いずれにせよ将来的に総合エネルギー企業が出てきて、彼らが市場のメインプレーヤーとなると予想されます。
3. 総合エネルギー市場が切り開く未来
また東京ガス等は、通信会社などとの連携を進めています。
電気・ガス・通信会社、さらにIT系企業などが競争や連携をしながら最終的には総合エネルギー市場が出現して、総合エネルギー企業がたくさん現れる。
そのもとに、前述したようなスマートメーター、HEMS、デマンドレスポンス、ビッグデータなどを活用した新ビジネスや、スマートハウス、蓄電池、電気自動車、通信などの様々な分野が連動した、新しい未来社会が切り開かれていくというイメージです。
テクノロジーの進化によって電力業界がアナログからデジタルに変わるという時期と、今回の電力自由化のタイミングが重なったことにより、新しい市場やビジネスアイデア、技術革新が生まれる可能性がある、ということが今回の自由化においては非常に重要なポイントなのです。
企業名 |
RAUL株式会社 |
---|---|
事業内容 |
|
設立 |
2005年3月 |
URL |
http://www.ra-ul.com |
江田健二
慶應義塾大学経済学部卒業 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)に入社。 エネルギー/化学産業本部(リソースグループ)に所属し、電力会社のCRMプロジェクト、大手化学メーカーのSCMプロジェクト等に参画。 アクセンチュアで経験したITコンサルティング、エネルギー業界の知識を活かし、2005年にRAUL株式会社を設立。 著書 『かんたん解説!! 1時間でわかる 電力自由化 入門』
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