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【連載第15回】 電力自由化がもたらす未来④ -電気自動車(EV)がカギに?-           

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第12回~第15回では「電力自由化がもたらす未来」と題して、電力自由化(電力小売全面自由化)の時代に新しく登場するテクノロジーやサービスについてご紹介します。
今回は電力自由化のカギとなるテクノロジー、電気自動車(EV)を取り上げます。

1. 電気自動車の開発が進む

電力自由化、そしてその先に広がる電力エネルギーを取り巻く未来社会を語るうえで欠かせないのが電気自動車の存在です。
現在日本ではハイブリットカー(HV)の普及が進んでいますが、今後は電気自動車の進化・普及に拍車がかかっていくでしょう。
グーグルやアップルなどのIT企業も、積極的に電気自動車の開発を進めています。

2. 電気自動車が変える私たちのライフスタイル

一般家庭にとっては、今後スマートハウス(ITによって家庭内のエネルギー消費が最適に制御された住宅)と同時に電気自動車が、電力自由化にからむライフスタイルの変化の重要なキーワードになっていくと思われます。
例えばもし自宅に電気自動車があれば、価格の安い深夜時間帯の電気のみを導入して電気自動車を蓄電池代わりにすることが出来ます。
今後、電気自動車の性能も徐々に向上していきますので、自宅の電気自動車に今よりもさらに大容量の電気を貯められるようになるでしょう。

ビジネスとしても、テスラはもとよりトヨタ、日産、ホンダなど日本の自動車メーカー、またパナソニックなどの大手家電メーカーなどは、互いに連携しながら新しいサービスを開発・提供してくると思います。
例えば「うちの車を買ってくれたお客様には、特別割引プランでの電力販売をします」といったサービスも出てくるはずです。

電気自動車の普及によって、町中にもっと電気ステーションのようなものが増えていくでしょう。
例えば「タイムズ」のようなコインパーキングに電気自動車専用の充電コンセントが設置され、駐車しながら充電もする、といったシステムも出てくると思います。したがって駐車場を経営している会社にとっては大きなビジネスチャンスです。
ガソリンスタンド、レンタカー会社、カーシェアリング会社、タクシー会社など車に関係する業界に大きな変革の波が押し寄せるでしょう。
もしかしたら、車の屋根が太陽光発電装置になっていて、走りながら充電できる車も出てくるかもしれません。

3. 電気自動車の普及は近い?

テスラは近い将来300万円前後の電気自動車を売り出すと発表していますが、それくらいの価格になってくると「じゃあうちもそろそろ電気自動車を検討してみようかな」という人がかなり増えるのではないでしょうか。
その時にあちこちのコインパーキングに急速充電サービスがあったら、とても安心です。
普及のスピードについては、自動車メーカーがどれくらい電気自動車へのビジネス転換を積極的に推進するかにかかっていますが、電力自由化によって、確実に電気自動車の普及にも拍車がかかるでしょう。
2025年ごろまでには、電気自動車が一般的になっている可能性は十分にあります。
企業情報
企業名
RAUL株式会社
事業内容
  • エネルギー自由化推進事業
  • 環境経営・CSR活動支援事業
  • グリーンコンシュマー支援事業
  • ソーシャルビジネス支援事業
設立
2005年3月
URL
http://www.ra-ul.com
ライター紹介

江田健二

慶應義塾大学経済学部卒業 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)に入社。 エネルギー/化学産業本部(リソースグループ)に所属し、電力会社のCRMプロジェクト、大手化学メーカーのSCMプロジェクト等に参画。 アクセンチュアで経験したITコンサルティング、エネルギー業界の知識を活かし、2005年にRAUL株式会社を設立。   著書 『かんたん解説!! 1時間でわかる 電力自由化 入門』

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