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創業前でも融資の審査は受けられる!?           

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事業を始めるには、まずは資金を用意することです。資金の目安が早くできれば、それだけ余裕をもって事業に取組めると言うものです。では融資の手配は何時やるのが良いでしょうか。融資審査のための事業計画のポイントは何でしょうか。

●資本金の額が創業融資審査のポイントに

意外と知られていないのですが、創業融資の審査は、退職する前に申し込めるのです。
つまり、退職前に借入できるか否か。またその金額まではっきりわかるのです。そうなれば、その後の計画がたてやすくなります。
創業融資の場合、事業計画も大事ですが、資本金の額が融資判断の有力な材料になります。
従って、もし希望する額が借入できないとわかれば、退職を延期して自己資金をためることができれば、次は借入できる可能性が出てくるのです。半年まてば、再審査できます。
このことを知らずに、退職した翌日元気に「先生、創業融資を受けたいですが」と訪れる相談者は多く、また異口同音に「もっと早くそのことを知りたかった」とおっしゃいます。

●事業資金借入時には返済能力の有無がポイント

住宅ローンとは違い、事業用の融資は大変厳しいチェックが入ります。融資審査の際に必要な資料として、事業計画の他に予測損益と予測資金繰り表があります。これらを作成するのは未経験者には、難しい作業ですが、それにプラスして融資を受けやすくするポイントなどがあるのです。こういったことは、残念ながら書籍やインターネットからは収集できません。やはり、専門家と相談して作り上げるのが、近道ではないかと思います。
事業計画のコンセプトやSWOT分析等も大変重要なのですが、要は「資金計画」です。資金がショートしたとき会社は事実上の倒産になるのですから、ここに力を注ぐべきです。金融機関は、お金がなくて困っている方に事業資金を貸してくれるところではなく、確実に返してくれる人を選んで事業資金を貸すところです。つまり、その資金計画に返済能力を示すこと。これが、事業資金借入の大切なポイントなのです。
ライター紹介

望月由美子(もちづき ゆみこ)

経営コンサルタント・税理士。「創業ベンチャー支援さいたま」にて創業支援を行う。創業融資・補助金・創業時に必要な各種手続き等を指導。創業に関するセミナーの講師も務める。
web : http://www.taxm.jp

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