【連載第6回】どんな会社が電力自由化後に電気を売るようになるの?
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今回は実際にどのような会社が電力自由化に参画しようとしているのかを見てみましょう。
1. 様々な業種・規模の会社が電力小売会社になる
実際にこれまでに多くの業種の企業が電力小売り会社に名乗りを上げています。
既に電力小売り事業には大手ガス会社や石油元売りなどのエネルギー系、商社系の大企業が参入しています。
また、こうした企業に加え、通信関連の企業や小売り関連の企業、生協のようなコミュニティ系までも電力小売業界に進出しようとしています。
これからはIT系企業が増えていく可能性もあります。
また、電力小売会社として登録をしている会社の規模は、大企業から中小企業まで様々です。
登録自体はとても簡単にできてしまうので、「社員は10人くらいで太陽光発電をやっています」といった小さな会社も登録しているでしょう。
2. 多くの会社が電力小売会社に登録しはじめている
数年前の登録件数は30~40社ほどでしたが、今や約800社になっています。近い将来には1000社ほどになるでしょう。
とはいえ、その800社すべてが一般の家庭などに向けて販売を行えるとは限りません。
登録はしているけれどこの会社には売電は少し難しいのではないか、と考えられている会社が500~600社あるのです。
例えば、タクシー会社をやりたいと800社が手を挙げている一方で、そもそも車をまだ持っていなかったり、お客様への対応を行うための組織ができていなかったり、という会社が500~600社あるというようなものです。
そこで今、経済産業省などの国の機関が審査制度の見直しを行っています。
設備や組織がしっかりしているかを厳しく審査し、一定の基準を満たさなければ営業を認めないというものです。
この審査の結果、電力の小売事業を行うことのできる会社は100社ほどに減ってしまうかもしれません。
それでも、各地方に1社、合計10社しか電力小売会社が存在しないことを考えれば、大きな増加であるということが出来るでしょう。
そして、その100社それぞれが料金プランを10個つくれば、それだけで1000の料金プランが出てくることになるのです。
3. うち全国規模の展開は数十社ほど?
新規参入の電力会社の中には、一般家庭への販売は手間がコストがかかるため、「うちは一般小売りはやりません。法人だけに限定してやります」というところや、「この地方のこういうコミュニティだけに限定して売ります」といったところが出てくることが予想されるからです。
それではどのような会社が全国規模で展開すると考えられるでしょうか。
全国規模の販売網や顧客にアプローチする方法を備えた会社としては、トヨタ、出光、丸紅、ソフトバンク、NTTドコモ、KDDIなどが考えられるのではないでしょうか。
企業名 |
RAUL株式会社 |
---|---|
事業内容 |
|
設立 |
2005年3月 |
URL |
http://www.ra-ul.com |
江田健二
慶應義塾大学経済学部卒業 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)に入社。 エネルギー/化学産業本部(リソースグループ)に所属し、電力会社のCRMプロジェクト、大手化学メーカーのSCMプロジェクト等に参画。 アクセンチュアで経験したITコンサルティング、エネルギー業界の知識を活かし、2005年にRAUL株式会社を設立。 著書 『かんたん解説!! 1時間でわかる 電力自由化 入門』
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